日ごとに春めいて、日中は暖かい日が多くなってきました。
これから卒業や入学など、別れあり 出会いありの節目の時をむかえますね。
牧場でも1つのお別れと、それをとりまく出会いがありました。
今回は馬鈴（まりん）という馬のことを紹介します。

馬鈴の生いたち 馬鈴は 平成8年5月27日 父・幸葵、母・鈴花のもとに生まれました。 普通、仔馬が生まれると、私たちスタッフは大喜び！！なのです。 ところが 馬鈴の時は、うれしいと感じているひまはありませんでした。 母馬の鈴花は初産だった為、馬鈴がよろよろとお乳を飲みに行っても、嫌がってかんだり蹴ったりしたのです。	＜生後2日目の馬鈴と母馬の鈴花＞
＜はじめて馬のお乳をしぼりました＞	なんとかして初乳を飲ませなければ 仔馬は抵抗力がつかず、死んでしまうかもしれないのです。 そこで哺乳ビンに母乳をしぼって、2〜3時間おきに馬鈴に飲ませました。 １晩たって ようやく 母馬も慣れ、直接お乳をあげられるようになり、安心しました。

「馬鈴」の名付け親は、岡谷市の宮坂睦子さん！

馬鈴の名前は 広く一般に公募しました。
県内外から500件以上の応募をいただき、その中から決まりました。
名付け親の宮坂さん御一家は、鈴のついた首かざりや にんじんを持って、馬鈴に愛に来て下さいました。
宮坂さんは馬鈴のことを「自分の娘のように感じます。元気でいてほしい。」と言って下さり、馬鈴と出会えてよかったと とてもよろこんで下さいました。
我が子のようにかわいがっていただいて、馬鈴は幸せだと思います。
この1つの出会いを 大切にしていきたいと思います。

下高井農林高校へ

生まれたばかりの頃は 無事に育ってくれるか心配でしたが 馬鈴は お姉ちゃんの春音（先月号で紹介）といっしょに、なかよく、すくすくと成長しました。

そして昨年の秋、馬鈴が 下高井農林高校へ行くことが決まりました。 移動に先がけて、今年の2月には畜産クラブの生徒さん4人が、牧場へ研修に訪れ、馬の飼育管理について勉強していってくれました。 3日間の経験を生かして、学校でも馬鈴をかわいがって 世話をしてくれることを 祈っています。

＜研修に来た4人と馬鈴＞

さようなら 馬鈴、元気でね！！ 3月2日、馬鈴は下高井農林高校へと旅立って行きました。 3月3日、学校では受け入れ式があり、1・2年生の前で代表の生徒さんに 馬鈴の手綱を手渡しました。 学校には、ウシ、ブタ、ニワトリなどがいて、馬鈴のお友達になってくれそうです。 馬鈴とはお別れですが、下高井農林の皆さんと出会うきっかけができ、1人でも多くの方に木曽馬のことを知ってもらえる機会が得られたことを、うれしく思っています。 まりん、元気で！！

＜出発の日の馬鈴＞

下高井農林から、「馬鈴はすっかり慣れ、毎日の生徒との散歩が一番の楽しみのようです」と連絡をいただき うれしく思っています。 あちらには、とっても とっても プリティな子ブタちゃんが いっぱいいたけど、まりんはお友達になれたかな？ また会いに行きたいです。 （おか）	3月 9日（月）の部分日食 見ましたか？モンゴルとシベリアでは皆既日食になるというので 行こうかと思いましたが、曇って全然見えなかったのでいかなくて良かったと思う今日このごろです。 K.F
20馬力に対する、御意見・御感想のおハガキ・FAXをいただいて、感激しています。 これからもよろしくお願いいたします。

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